Q:ワイヤーカットの面粗さとは?

Q:ワイヤーカットの面粗さ(面粗度)ってどれくらいなの?

という質問をよく受けます。ざらざらした面なのか、ピカッと光るかんじなのか、ヘアライン仕上げくらいにはなるのか??・・・etc

面粗度を言葉で説明するのはなかなか難しいのですが、数値のみで示してもなかなかイメージがわかないと思うので、写真と数値+自分の感覚で説明したいと思います。

↓↓↓が今回加工したテストピースです。

S45C
  • 1回:Ra=3.13㎛  Rz=18.92㎛
  • 2回:Ra=1.85㎛  Rz=13.44㎛
  • 3回:Ra=0.72㎛  Rz=5.51㎛
  • 4回:Ra=0.59㎛  Rz=4.5㎛

詳細な面粗度データと表面仕上げ方法について!!

検査データ

ワイヤカットの加工方法についてですが、一番左が1回切り、2回目以降が仕上げ加工です。回数が増えるごとに面粗度がよくなります。4回仕上げ以上は変わらないので4回までの面粗度データを作りました。

複数回加工したほうが、精度も面粗さも良くなる代わりにコストがかかります。どのくらいコストが違うのか、ザックリ言うと2ndcutで1.3〜1.5倍くらいかかります。

面の感覚は1回切りは見た目の通りざらっとした感じです。4回仕上げは見た目は光沢はありませんが、さわるとスベスベに滑らかな感じになります。

何回加工しても切削や研磨のように光沢がある面にはなりません。ワイヤーカットは電気をスパークさせて月のクレーターのようにボコボコとへこませながら加工する原理なので、光沢でないんですよね。

光沢が必要な場合は後処理をすることをお勧めします。

  • 手仕上げで磨く(単純な形状+少量品)
  • バレル研磨(量産品向け、少量だとかなり割高になる)
  • ショットブラスト(少量品向け、下記製品で@500光沢はでない)
  • 電解研磨(少量、量産、OKだがコストがかかる、ステンレス製品)
左はステンレスの電解研磨品 右はサンドブラスト品♯240

タチバナ製作所では取引がないのですが、ウェットブラストというものもあります。サンドブラストの光沢がでるタイプ。展示会でみました。

ワイヤーカットの表面仕上げには、まだまだ課題がありますね!!1回で切って、光沢がでる安価な表面処理方法を発見したいです!!

↓↓↓以前参考にしていたサイトです。

http://aitec.nagoya/31wire.html

これで次回から自信をもって面粗度の事をお客さんに言えるようになりました!!

親父と息子たった2人の町工場の息子より。


ワイヤ放電加工・マシニング加工
㈲タチバナ製作所
TEL:044-266-5173/FAX:044-266-5198
親父と息子たった2人の町工場
機械加工の事ならお任せ下さい!

お見積り/ご相談はコチラ

Official Site

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です