刀の「研師」からのおしごと。

中村様提供

今回はなかなか聞き慣れない方からのご依頼です。

「山梨県の刀剣研磨師 中村さま」刀を研ぐおしごとをしていらっしゃる方です。
なんかかっこいい。。。

日本刀は大変曲がりやすく、下手に使用するとプロペラ状にねじれて曲がっている事が多いらしい。。。通常は刀鍛冶のところでねじれをとってから中村さまのところで研ぐのですが、研ぎ師の中村さまの基準ではもう少し取って欲しい…!と思うことが多く、それならばねじれを取る装置を作ろう!!

と思い立ち、装置を設計!!

その中の一つの部品を加工させていただきました。

ネジレを補正
曲がりを補正

精密バイスで刀を固定し、デジタルトルクレンチと合わせる事で、今までの感覚的なものから数値管理をしてねじれ・曲がりを取るために作られた装置です。

このように中村様は、昔からの職人技術を現代化して設計製造することが得意なようです。汎用的な仕事だった製造業が機械化されていくのに少し似てるな~!!と思いました。

中村様 提供写真

タチバナ制作所では、精密バイスとトルクレンチが接続される箇所を加工しました。

タチバナ制作所の得意な高硬度材(HRC60)の追加工ですね。今回はインローする場所があり、穴の内側にえぐるような加工があります。

今まで、Tスロットエンドミルで穴の内側の加工はしたことありますが、今回はTスロットカッターの全面にRが付いている工具です。しかも高硬度材にこのような工具を使うのは初めてで、しかもこのカッター高硬度用ではないでドキドキしました!!

VISIの等パラメーター加工という、3D面に沿うようにパスを出せる機能があるので、そちらを使い、R2の工具で仕上がりR3.6を3D加工していきました!!

R3.6の工具ですと最終的には全面があたってしまし、高硬度材では厳しいと思います。こういうときには3D形状に強いVISIのCADはとても頼もしい存在です!!

仕上がりも良く、中村様からも満足いくものだとご連絡を頂いたので良かったです。

親父と息子たった二人の町工場の息子より。


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