ワイヤーカットの面粗度を測定してみた【SUS304 × 新機械での実験】ワイヤーカットの面粗度を測定してみた。

「ワイヤーカットの面粗度とは?」
この疑問、自分の業務日報の中でも一番アクセスされているテーマです。

せっかく新しいワイヤーカット機械に入れ替わったので、改めて実測してみることにしました。条件表に書いてある数値と実際の加工結果がどこまで一致するのか…気になるところです。


実験条件と使用機械

  • 機械:FANUC α-C600iC
  • ワイヤ径:0.2mm
  • 材質:SUS304
  • 測定機:FORMTRACER Avant

今回は裏面に「タチバナ製作所」と社名を彫り込み、サンプル品としても使えるようにしました。


測定結果(1CUT~4CUT)

実際に加工して測定した面粗度の結果がこちらです。

  • 1CUT:Ra 2.2852μm / Rz 12.6056μm
  • 2CUT:Ra 1.3882μm / Rz 8.6739μm
  • 3CUT:Ra 0.3571μm / Rz 2.5287μm
  • 4CUT:Ra 0.1816μm / Rz 1.2524μm

機械の条件表よりも実際の仕上がりのほうが良い数値でした。正直「良すぎじゃないか?」というレベルです。逆に不安になります。

特に1CUTの段階で、実際に切断したのと「舐めるように加工した」のとで差が出た可能性があります。ワイヤー径0.2mmと同じ程度削っているので、問題ないと思いますが、加工方法が影響しているのかもしれません。


加工方法

  1. 裏面にマシニングセンタで社名を彫刻
  2. 専用ジグを製作し、そこにワークをセット
  3. ワイヤーカットで 1CUT~4CUT を加工
  4. 最後にワイヤーカットで切断して完成

※今回は「1CUT目を実際に切断しなかった」点が仕上がりに影響している可能性あり。
次回は「実際に切ってから加工」を試してみようと思います。


まとめ

  • ワイヤーカットの面粗度は、条件表以上に良好な結果が得られる場合がある
  • 加工方法(特に1CUT目の扱い)が仕上がりに影響する可能性が高い
  • サンプル品を作っておくと、社内だけでなく対外的にも説明に便利

次回の挑戦はいつになるか分かりませんが、また試したら報告します!


親父と息子たった二人の町工場の息子より。


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