ワイヤーカットって精密って聞くけどどのくらいの精度でできるの?
という質問をたまに受けます?
タチバナ製作所では!!って話しですが、測定しながらできるものなら±0.003㎜の公差が限界でしょう。しかし穴ピッチとなると、3次元測定機がないので測れません。機械精度として大丈夫だろうとしか言えませんでした。
そんなあいまいな状態を脱するために、神奈川県県立産業技術総合研究所という、神奈川県が運営しいる施設にお願いして測定してもらいました。
様々な加工方法をためした結果、一番精度の出るやり方で加工すれば、穴ピッチ精度は0.006㎜以内に収められる事がわかりました。±0.003mmの交差でギリギリって事ですね。
実際の公差ですとギリギリは狙えないので、±0.01は問題ないと思っていただいて良いと思います!!±0.005は加工可能ですが、その都度、測定にださないと保証はできかねます。また、この精度を出す場合には何回CUTなのかなどの制約があるので要打合せになりますね。
丸形状だと真円度も関わってくるのでうちの機械精度は、「±0.01㎜」はOK!!「±0.005㎜」が限界だと思っていただきたい!!という結論になりました。
そして発見だったのが、朝一番での加工だけ0.016㎜の狂いがでたことです。軽く暖機運転はしたのですが、ワイヤーカットの場合には実加工をしないと機械は温まらないようですねー。
次は真円度の測定結果です。φ10㎜の円で0.005㎜くらいいびつになります。これを踏まえて、穴ピッチも0.01㎜が安全領域です。
機械が動いて円を描くので、多少いびつになるのは仕方がありません。ボーリング加工や旋盤加工の様にはいかないですね。やはりXYのボールネジが切り替わるところで1番いびつになるな~と改めて実感しました。
普段の加工で0.005㎜のものがあるのか??と言われるとほとんどないですが、じゃぁいくつなら加工できるの??と聞かれたときに、このくらいならできますよ!!と言えるようになるための精度測定でした。
測定誤差0.001㎜という高価な測定機で測定を依頼したので、費用も意外とかかったけど、いい勉強になったな~。
親父と息子たった二人の町工場の息子より。
ワイヤ放電加工・マシニング加工
㈲タチバナ製作所
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親父と息子たった2人の町工場
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