「SUS304厚板の薄板化と斜め穴加工|位置決め治具の工夫と反省点」

SUS304厚板からの削り出し加工|傾斜穴あけ用治具と位置決めピンの失敗と収穫

今回の加工は、なかなか加工しごたえのある製品でした。

なんと、28mm厚のSUS304を削り出して、最終的には厚さ3mmの製品に仕上げていくという内容です。
しかも、最後の工程では45°の斜め方向に穴をあけるという要求つき。

製品の形状は残念ながら公開できませんが、最終工程で使った斜め加工用の治具の写真はこちら👇

この治具、簡単に見えて位置決めが最大の課題でした。
製品にはΦ6の基準穴があったので、そこに合わせて位置決めしようと、Φ6の根元+Φ5.95の先端という段付きピンを使用。
これで「位置も傾きもバッチリ出るはず!」…と期待していたのですが…


実際は、そううまくはいかず…

0.05mmのクリアランスが思った以上にガタつき、しかも材料の削り出しで微妙に反りが出るため、位置決めにバラつきが発生

結局、1個ずつ手動で位置出しをする羽目に。
そのせいで、1本1,500円くらいする位置決めピンを4本も買ったのにそこまで活躍せず、やや後悔…。

最初から外周に簡単なピンを立てて位置合わせすればよかったな〜と反省。


今回の収穫

ただ、得るものもありました。

今回使ったのが、2個のバイスをまたぐ口金(ジョー)
これによって、薄くて長いワークもしっかり安定してクランプできました。
(この写真が撮れなかったのが悔やまれます…)

このバイスをまたいでクランプする方法は、次回以降の類似案件でも必ず役立つと思います!


加工はうまく完了。失敗も学びもある、いい仕事でした!

親父と息子たった二人の町工場の息子より。


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