ナスカのコアレス加工は途中からできない??

タチバナ製作所のワイヤカットは、ゴードーソリューションの「NAZKA5」(以降ナスカ)というCAD・CAMを使っています。安価な割に一通りやりたいことはできるという点ではコスパ良いと思っています。

ナスカCADは普通に作図はできますが、レイヤーの設定、グループ化などのあったら便利だよね~!!ってものはあまりありません。なので複雑な図を書く場合は3DCADの方で作図します。一通りできるけど、便利な機能はあまりないよ~!!その代わりコスパは良いってCADですかね。

今回はCAMの部分ですが、ワイヤカットにはコアレス加工という加工方法があります。通常は糸ノコの用に切り取っていくのがワイヤカットですが、コアレス加工とは0.1~0.2くらいの幅で何度も加工をしていく(溶かしていく)方法です。

コアレス加工
メリット①:切る量が0.5mm程度しかない場合、0.3mmがワイヤ線の幅だとすると0.2mmの薄っぺらい切りカスが出てしまいます。ペラペラでこの切りカスが悪さをしたり、途中で切れて落ちたりとトラブルになるので、その様な時はコアレス加工を使います。

メリット②:Φ10mmの穴加工が100ケ所あった場合、100回切りカスを抜き取る作業が必要になりますが、コアレス加工ですとカスは全て溶かしてしまうので、切りカスは出ません。切りカスがでない一番良いところは、自動運転ができるところです。夜間運転にピッタリ。

デメリット、下穴をうまく管理しないとすごく時間がかかります。下穴を小さくあけすぎて溶かす量が増えるとただでも遅いワイヤカットが、更に時間がかかりへたすると2~3倍の時間がかかってくることもあるので下穴管理には注意が必要です。

今回はレアケース!!六角穴の加工なのですが、お客様が間違えて仕上がりギリギリの下穴をあけてしまったとのこと。。。普通に切ると6回切りカスが出て、そのたびに機械を止めて、キリカスを取ってという作業が必要になります。

なので親父さんと相談した結果、今回はコアレスで加工しよ~となりました。ナスカでは丸穴の場合、下穴径を入力するとその下穴径からコアレス加工をスタートしてくれます。今回もそうしようと思っていたら、異形状の場合は途中からできないみたいなんです~(T_T)

仕方なく最初からのコアレス加工で、途中までは人が付いて、早送りをして触ったところから加工開始!!なんだかんだで2倍以上時間がかかったな~!!

皆さん、ワイヤカットの下穴は小さめに空けましょう~!!
&仕上げ穴にしましょ~!!

と声を大にして言いたい!!

親父と息子たった二人の町工場の息子より。


ワイヤ放電加工・マシニング加工
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